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角大師…『元三大師繪伝記』第三十三段

新型コロナウイルスについて連日報道されています。また真冬ということでインフルエンザの時期で、かかっている方がいます。
例えば、初詣、七五三しかり、厄年の厄除祈願、受験の合格祈願は、神仏のご加護をいただけるようにご祈願しますよね。ご祈祷をしたこと、お守りを授かったことで安心を得られるということは、一つの信仰であり、安心がご利益であると思います。
元三大師の角大師の護符は、もともと疫病に苦しむ人々を救わんと、元三大師様が夜叉(鬼)の姿を示されて疫病神に退けるために、そのお姿を写して版木とし、護符として人々に分けられるようになりました。
元三大師ゆかりの一寺院として元三大師について知っていただきたいと思い、角大師のエピソードを紹介しています。昔から連綿と伝わってきた智恵をいただきながら、この難局に気持ちで負けないようにしたいと思います。

 

【はじめに】
比叡山中興の祖、慈恵大師のご事蹟を一人でも多くの方に紹介しようと、比叡山横川・四季講堂に伝えられている『元三大師繪伝記』の抜粋を刊行しました。
慈恵大師は諱(いみな)を良源、正月三日に亡くなられたので別に「元三大師」と称されています。康保三年(九六六)、第十八世天台座主に補任され、比叡山の教学を振興し、廃頽(はいたい)した諸堂を復興し、延暦寺の諸制度を改革する等、三塔十六谷三千坊と世に称される比叡山の最盛期を現出されました。後代の日本の仏教はここに基礎をおいて発展しているのであります。
一方、大師はまたご生存中から、観世音菩薩の化身として一般に信仰されて、そのご利益についても、数多くの話が伝えられている不思議なお方であります。
なお、古来仏教各宗はもとより、神社に於いても行われている「おみくじ」の創始者でもあります。
本書は文章を現代文に改めましたが、原文に長短があって不揃いになり、限られた字数の為に意を尽くさない天が多々ありますが、壱千年のご遠忌を迎えた大師一代のご事蹟を通じて、今も広く人々の生活の中に生き続けている大師信仰をご理解頂ければ幸せに存じます。

 

【角大師】
永観二年(九八四)、蕭々(しょうしょう)たる風雨の夜更けのこと、不意に一陣の風が室内に吹込み、大師が禅定を止めてご覧になると、残灯の影に怪しいものがあり、その名を問えば、「私は疫病神である。今、天下に流行している疫病にあなたも罹らなければならないので、お身体を侵します」と答えあり。
大師は「因縁ならば止むなし、これに附けよ」左の小指を出された処、忽ち全身に苦痛が走ったが、心を寂静にして弾指(たんじ)されると、厄神は弾き出されて苦痛は治った。
これより誓願を起こし、わずかに一指を悩めるさえ、この苦しみなのだから、世の人々の病苦は一日も早く救わねばと、自ら鏡に向かい、夜叉の形を現じ、この影像を写し置く所には、邪魔は近づかず、永く厄災を除くと門弟に示された。
これより人々はこれを角大師(つのだいし)と称えて、戸口に貼れば、そのご利益により疫病、盗難等あらゆる厄災をまぬがれるようになったのである。

 

角大師…『元三大師繪伝記』第三十三段

 

〔昭和59年5月吉日 元三慈恵大師壱千年御遠忌法要事務局(比叡山延暦寺)刊〕

| 真之丞 | 08:40 | comments(0) | - |
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